「おはよう」
「おはよう」
「今日はなんか天気悪いよな」
「うん…午後にはなんか雨降るみたい」
「……傘持ってきてない…」
「あ〜それはマズいかもね。……ん〜、もしかしたら私置き傘あるかもしないから…使う？」
「マジ！？ じゃあもしあったら貸してくれな」
「でもなかったら…どうしよっか？」
「ああ。べつにいいよ…いざとなったら濡れて帰るし」
「それじゃあ風邪引くじゃん」
「大丈夫だって。これでも結構丈夫だし」
「ほんとに〜〜〜？」
「ホントだって信じてくれよ」
「う〜〜〜〜ん」
「……信用ないな」
「信用以前の問題だよね。大雨で傘無しで学校から帰って来て次の日休んだ人は誰だっけ？」
「…………そんな昔のこと、よく覚えてるな」
「覚えてるよ。――だって……」
「だって？」
「………あの時、凄い熱出したでしょ？ もしかしたら…死んじゃううんじゃないかって…不安だったもの」
「……………」
「まあ、取り越し苦労だったけどね」
「どういう意味だ、それは」
「べっつに〜。深い意味はない」
「このやろっ！」
「キャー、ゴメンってば」
「ったく一言多いんだって」
「それはお互い様でしょ？」
「言うようになったじゃねぇかよ」
「おかげさまでね…ってどうする？」
「なにが？」
「だから！ 帰り！！ 雨絶対降るよ、このままじゃ」
「置き傘あるんだろ？」
「もしかしたらだもん。あるかどうかなんて自信ないよ」
「今は？」
「持ってきてるよ。お母さんに渡されたヤツ」
「じゃあ。それで良いや」
「…………私に濡れて帰れって言うの？」
「違う違う。どうせ家近いんだしさ、一緒に帰ろうってコト」
「………」
「なに、その顔は？ 一緒に帰るの嫌なわけ」
「そうじゃないけどさ」
「じゃあ、なんで？」
「…………相合傘ってことでしょ？ つまり」
「別にいいじゃん、付き合ってるんだし」
「そりゃそうだけどさ…なんか恥ずかしいと言うかなんと言うか」
「…お前にもそんな恥じらいがあったのか？」
「失礼ね！ それくらいあるよ！！」
「そうか…そう見えなかったからなぁ」
「失礼なヤツ！」
「わりわり」
「傘に入れるのやめよっかな〜」
「わー！！ すいません！ 悪かったです！」
「ん〜、まあ、困ったときはお互い様だし…良いよ、今回は特別に許してあげる」
「じゃあ…」
「帰り、一緒に帰ろ」
「あ、ありがとう！ 愛してるぜ〜〜〜〜！！」
「―――――――！！！！ 公衆の前面でいきなりそう言って抱き付くから恥ずかしいって言うの！！！ バカ！！！！！」
「いって〜〜〜〜〜〜〜〜〜！！！！！」
あとがき
えっと……ただの会話文で終わりました…。
ど、どうなんだろう…（ドキドキ）
会話のみって言うのも初めてだし、キャラを特定しなかったのも今回初めてだ。
でもなんか特定のキャラに絞られちゃうな〜〜この会話だと…う〜ん残念。
日常会話ですか、こういうのって自然会話って言いません？
普段、何にも考えないでポンポンと口に出るリズムのある言葉。
何の裏もなくただ普通に話していく。
こういうのも、良いよねって思いました、はい。
２００３．９．８